女性では、前兆症状を伴う片頭痛(偏頭痛) と心血管疾患のリスク増加との関連性が報告されていますが、男性ではそうしたデータが不足しています。今回、片頭痛(偏頭痛) のある男性でも、心臓発作のリスクがより高いことが、医療従事者を対象とした米国の研究で明らかになりました(米国心臓協会年次集会)。
目的・対象:、医療従事者を対象とした「Physicians' Health Study」参加者で、調査開始時に健康だった男性2万84人(40~84歳:平均56歳)の追跡調査を実施し、片頭痛(偏頭痛) とその後の心血管疾患や特異的心血管イベントとの関係を評価しました。毎年のアンケートで、片頭痛(偏頭痛) 、心血管疾患の危険因子などの情報を収集しました。結果観察開始後、最初の60ヶ月間に片頭痛(偏頭痛) を示せば片頭痛(偏頭痛) があるとみなしました。15.7年間に参加者の最初の主な心血管イベント(非致死性の虚血性脳卒中、非致死性の心筋梗塞、または虚血性心疾患による死亡)の発生を追跡しました。
結果:15.7年間に被験者男性の7.2%(1,449人)が片頭痛(偏頭痛) を報告し、経過観察中に2,236の主な心血管イベントが発生しました。複数の変数を調整した後、片頭痛(偏頭痛) のある男性は、片頭痛(偏頭痛) のない男性に比べて心筋梗塞のリスクが42%高く(=1.42倍:統計学的有意差あり)、女性での研究結果とほぼ同様でした。全体的には、片頭痛(偏頭痛) をもつ男性では心臓発作などの重度の心血管イベントリスクが24%増大していました。また、虚血性脳卒中リスクが12%、心血管疾患による死亡リスクは7%増大していましたが、心筋梗塞以外はいずれも統計的に有意差は認められず、発生の可能性が高いことを示すにとどまりました。
考察片頭痛(偏頭痛) は男性でも若年により多く発症する傾向が見られますが、今回の被験者の平均年齢は56歳であり、今回の知見が若年男性にも当てはまるとは限らないでしょう。また、現時点で片頭痛(偏頭痛) と高血圧やコレステロール、炎症マーカーなどとの関連性は不明です。片頭痛(偏頭痛) は心血管疾患の危険因子というよりも、リスクメーカーの一つであり、医師や一般に注意を喚起する必要があるといえます。

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脳神経外科(脳外科)・神経内科・頭痛外来の樋口脳神経クリニックには、兵庫県の阪神間 (西宮、芦屋、尼崎、宝塚、伊丹、川西)、神戸市や大阪府下の広範囲から患者さんが受診されます。主な対象疾患は、頭痛、特に片頭痛 (偏頭痛)、緊張型頭痛 (筋収縮性頭痛、筋緊張性頭痛)、群発頭痛です。さらに、高血圧の治療、脳卒中 (脳梗塞、脳出血)の予防に対応します。院長の樋口真秀は大阪大学医学部を卒業した「脳神経外科の専門医」であり、日本頭痛学会より認定された「頭痛専門医」です。