アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が片頭痛(偏頭痛) 予防にも有用との指摘は以前からありましたが、このことが最近の試験で証明され、片頭痛(偏頭痛) 発作の発生頻度が80%以上減少したとのデータが報告されました。

   片頭痛(偏頭痛) 、血圧および心血管疾患は相互に関連しているようです。例えば、片頭痛(偏頭痛) 患者さんにおける冠動脈性疾患(狭心症、心筋梗塞)リスクは全体として2倍に上昇し、しかも前兆を有する 片頭痛(偏頭痛) 患者さんでは4倍にまで上昇します(フラミンガム研究のデータによる)。また、片頭痛(偏頭痛) 発症後6年目以降の心血管疾患発症率が、特に前兆のある片頭痛(偏頭痛) の女性患者さんで明らかに高く、高血圧リスクも 片頭痛(偏頭痛) 患者さんでは高くなりました(Women’s Health Studyによる)。
 レニン・アンジオテンシン・アルドステロン阻害薬の 片頭痛(偏頭痛) 予防効果が最初に指摘されたのは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬リシノプリル(商品名:ロンゲス、ゼストリル)とARBカンデサルタン(商品名:ブロプレス)による試験がきっかけで、被験者の31%が反応したとのデータが得られました。
(関連記事:片頭痛(偏頭痛)の予防薬について: 各論② )

 さらに最近の試験において、高血圧症もしくは前高血圧状態と片頭痛(偏頭痛) を併発した成人患者24例を対象にオルメサルタン(商品名:オルメテック)10~40mg/日を3ヶ月以上投与したところ、明らかな予防効果が認められ、片頭痛(偏頭痛) 発作の頻度は平均82.5%、頭痛の重症度も平均45%減少していました(出展:Headache 2006; 46:503-507)。
 こうした試験結果から、作用機序は依然として不明ですが、これまでのデータを評価する限り、ARBは片頭痛(偏頭痛) 予防に有効で、さらに片頭痛(偏頭痛) を有する高血圧患者さんの治療にも効果が期待できます。









脳神経外科(脳外科)・神経内科・頭痛外来の樋口脳神経クリニックには、兵庫県の阪神間 (西宮、芦屋、尼崎、宝塚、伊丹、川西)、神戸市や大阪府下の広範囲から患者さんが受診されます。主な対象疾患は、頭痛、特に片頭痛 (偏頭痛)、緊張型頭痛 (筋収縮性頭痛、筋緊張性頭痛)、群発頭痛です。さらに、高血圧の治療、脳卒中 (脳梗塞、脳出血)の予防に対応します。院長の樋口真秀は大阪大学医学部を卒業した「脳神経外科の専門医」であり、日本頭痛学会より認定された「頭痛専門医」です。