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片頭痛(偏頭痛)

片頭痛(偏頭痛)


 片頭痛(偏頭痛)とは、「片頭痛を起こしやすい体質(素因) 」を持っている人に生じる発作性つらい頭痛です。「前兆のない片頭痛」と「前兆のある片頭痛」という2つの主要なサブタイプに分類されます。「前兆のある片頭痛」の典型例では、頭痛に先立ち視界にチカチカした、まぶしいギザギザの線が現れます(閃輝暗点と言います)。
  いずれの場合でも(前兆があってもなくても)、片頭痛における基本的な頭痛のタイプとは、「いったん起こると、4時間〜72時間(3日間)持続する発作」を繰り返す、片側性、拍動性(心臓の脈に合わせてズキンズキンと痛む)の頭痛です。強さは中等度〜重度で、日常生活に大きな支障をきたす傾向があります。
  頭を動かしたり、階段の上り下りなどの日常的な動作により頭痛が増悪します(運動過敏)。そのため仕事や学校を休んだり、寝込んでしまうこともあります。随伴症状として悪心(吐き気)光過敏・音過敏を伴います。光や音に過敏となるため、発作中は暗い静かな環境に引きこもってしまいます。
 発作の頻度は、年に数回から月に1〜4回、多い人では週に2〜4回です。
  頭の片側のコメカミから眼の付近に起こることが多いのですが、ひどくなると頭全体が痛みます。重要なことは、片頭痛において、両側性頭痛は40%、非拍動性頭痛は50%で見られるため、診察する医師は上述した基本的な症状だけに捉われず、“基本とは異なる”痛み方でも片頭痛である可能性を常に念頭に置くべきです。すなわち日常の診療では、受診した患者さんの頭痛が片頭痛か否かを見極めることが最重要課題です。慢性頭痛の中核となる「前兆のない片頭痛」の診断基準を熟知した上で、他の頭痛は「前兆のない片頭痛」と対比しながら診断を進めると、診断能率が上がります。
 頭痛発作時の頓挫薬として、セロトニン1B/1D 受容体作動薬のトリプタン製剤という特効薬があります。この薬は、片頭痛が起った時の過度に拡張した頭蓋内外の血管を収縮させて正常に戻すとともに、血管周囲の炎症を抑えます。現在、わが国では5種類が販売されておりますが、患者さん個人個人によって、効果はさまざまです。例えば、「Aという薬が効かず、Bという薬が効く。」「BがダメでもCが効く。」ということは、よくあります。当院では、5種類すべてが使用可能ですので、患者さんに最も適した製剤を処方できます。また、発作の頻度や重症度を小さくできる予防的治療法もあります。

・片頭痛(偏頭痛)の基本的な症状 ・片頭痛での“基本とは異なる”痛み方
・「肩こり・首のコリ」は片頭痛に
 合併しやすい
・片頭痛における予兆
 (いわゆる「前兆」とは異なります)
・片頭痛の誘因 ・前兆のない片頭痛:診断基準とコメント
・前兆のある片頭痛:診断基準 ・典型的前兆に“片頭痛”を伴うもの
・慢性片頭痛 ・片頭痛の疫学
・片頭痛の病態生理 ・片頭痛は遺伝するか?
・トリプタン系薬剤について ・片頭痛の重症度に応じた治療方針(当院における分類)
・スマトリプタン(イミグラン)在宅自己注射について ・「月経時の片頭痛」は重症化しやすい


・誘因 1
・誘因 2
・片頭痛の随伴症状
・閃輝暗点の実例
・閃輝暗点のイラスト
・三叉神経血管説に基づくトリプタンの作用機序
・ペインフリーは片頭痛治療のゴール
・トリプタンは片頭痛発作時の早期服薬が有利



 


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